午前2時。
眠れない夜に初期衝動のままスマホでこれを書いています。
イヤホンで『カブトムシ』をもう30回くらいリピートしながら。
aikoの『カブトムシ』を超えるラブソングなど存在しないと思います。
その理由。
ただ好きって言いたいだけのラブソングなんて、
星の数ほど、
腐るほど、
aiko自身の曲にも、
たくさんあります。
でも『カブトムシ』はそうじゃないんですよね。
人を好きになることの、恋愛の、喜びと苦しみがこれ以上ないほど的確に表現されている。
20年も前の曲で、僕はその時16歳だか17歳かでしたが、
「甘い匂いに誘われたアタシはカブトムシ」
という歌詞を聴いた時の衝撃が今でも消えないです。
甘い樹液に誘われるのはカブトムシだけじゃない。
ハチもカナブンもクワガタも甘い匂いには誘われます。
でもこの曲は『カブトムシ』じゃないとダメだった。
カブトムシが昆虫の王者だからです。
強さの象徴だからです。
「強いはずの私の心をこんなにも心を奪って、苦しめて、悔しい。それでも好きで好きで仕方ない」
という人を好きになることの、恋愛の、塩と砂糖みたいな、喜びと苦しみが
「カブトムシ」というたったの一言で表現されていると思うんですよね。
この曲の解釈については、
死んだ恋人を思い出す別れの曲
という意見の人もいるようですが
僕は
「あなたが死んでしまって。私もどんどん年老いて。想像できないくらいよ。そう今が何より大切で」
っていう歌詞から
今が幸せで幸せで仕方がないっていう
普通に幸せなラブソングだと思いますよ。
今ふと思ったのは、
さらに古い曲で『神田川』っていう曲の
「ただあなたの優しさが怖かった」
っていう歌詞が『カブトムシ』と同じく
シュガーアンドスパイスな表現だと思いますが
リアルタイムでaikoの『カブトムシ』という
これ以上ないラブソングを味わった経験はそれこそ
生涯忘れることはないでしょう。
なんちゃって。